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2017年7月21日

お悔やみ申し上げます。

【心より、お悔やみ申し上げます。】

先日、聖路加国際病院の日野原 重明先生の訃報に接しました。
先生と面識はありませんが、私がインストラクターを務める歯周病学のセミナー会場が、築地の聖路加国際病院のすぐ隣にあるため、毎回、病院の前を通るたびに、何故かしら、日野原先生のことを思い浮かべておりました。

先生のことは以前より報道等で存じてはいましたが、私にとって、一番の接点は、先生が翻訳された【平静の心、オスラー博士講演集】という本を通してです。

オスラー博士という方は、今からおよそ100年前、アメリカの大学で医学部の教授をされていた方で、この本は、博士の講演をまとめたものです。内容は、医療人としてどの様に生きるべきかを示した思想的なものです。そして、この本の原著に感銘を受けた日野原先生が、日本の、特に若い世代の医療に携わる人々にも、その心を伝えたいと翻訳されました。

しばらく前にこの本を読んだ私も、歯科医師としての自分を見直す、とても良いきっかけを与えていただき、今では座右の書となっています。専門用語だらけの医学書ではありませんので、ぜひ、興味のある方は、ご一読をお勧めします。

【私は、今年5月に56歳になりました】

これまでの歯科医師としての人生を振り返り、何となく自己満足している自分がいました。
しかし、105歳まで、生涯現役でご活躍された日野原先生とは比べようもなく、今の自分は、まだまだ【ひよっこ】です。
あと50年、日野原先生のような長寿は望むべくもありませんが、いつの日か、自分の生涯を閉じるまでの間、歯科医師として何が出来るのか、もう一度考え直してみようと思います。

後世に、素晴らしい本を残してくれた日野原先生に感謝です。 合掌